Moon～feelings～ ―プロローグ―

―僕が生まれた日は満月だった―

人は感情があるから“人”といえるだろう。
なら、あの時の僕は“人”ではなかったのだと思う。


いや、人も生まれたときは“人”ではないのかもしれない。
生まれたての彼らは、感情というものを分かっていないと思うから。
まだ何も知らない、真っ白な生物。
それが生まれたての人の姿。



しかし、一日もせずに“人”になる。
そう言い切れる理由は一つ。


赤ん坊が、『泣く』という感情表現を使うからだ。


まだ純粋だから簡単に彼らは『泣き』、感情を露わにする。
どんな環境にいても、そんな感情がすぐに消えることはないだろう。


僕もそんな人だったかは、知らない。
ただ、気づいたら“人”ではなかった。


喜怒哀楽とか感情とか、そんな言葉は無縁で。
ただそこに生きている“イキモノ”にすぎなかった。



そうだと、思っていた。




そんなからっぽだった僕の前に・・・・






満開に咲いた月が現れた。

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 ２つ目の小説をアップ！
これを書いてて思ったのですが・・・
もっと文章の表現力をつけたいなぁ・・・と
努力します


次回予告。


不思議な力を持つ【蒼】の人々。
その中の一人が、あるモノを求めて旅に出る。

はい。また新しい小説です。
実はこれ、中学時代に書いた小説のリメイクだったりします。
中学時代の私を知っている人。
前のを読み返しちゃダメだからね！！！